渋滞で失う時間について考える:公共交通を活用してみませんか?
車の運転が日常の方であれば、一度は渋滞にはまった経験があるはずです。朝夕の通勤時間や連休中の観光地付近など、渋滞に巻き込まれるとただただストレスがたまりますよね。進みたいのに進めない、到着までの時間が見えない、そんな状況は誰にとっても嬉しいものではありません。
ですが、この渋滞で失っている時間、考えたことはありますか?意外にも年間にすると相当な時間が渋滞に費やされています。そして、その時間は単に移動時間が長くなっているだけでなく、環境や社会にもさまざまな影響を与えているのです。今回は、渋滞で失われている時間の実態と、今すぐ取り入れられる公共交通の活用方法について考えてみましょう。
渋滞で失う時間は年間約40時間!?新潟県の現状
実は、国土交通省の調べによると、日本では1人あたり年間約40時間もの時間が渋滞によって失われているとされています。さらに、地域別にみると、新潟県ではこの渋滞時間がさらに長く、年間約45時間に上るというデータが発表されています。この45時間というのは、2日に相当する長さです。たった2日と思われるかもしれませんが、これは車内でじっと待っているだけの時間。毎年これだけの時間を渋滞に費やしていると考えると、もったいなく感じませんか?
このように渋滞が多く発生するのは、道路交通の集中やイベントの影響、通勤時間帯の車の量などが原因とされています。渋滞は道路の込み具合に左右され、私たち個人では避けるのが難しい状況です。しかし、この「無駄」とも言える時間をいかにして減らしていくかが、今後の大きな課題となっています。
渋滞が私たちに与える影響
渋滞は単なる時間の浪費にとどまりません。実は、渋滞には以下のようなさまざまな問題が絡んでいます。
1. ストレスや疲労感が増す
渋滞に巻き込まれていると、運転者には相当なストレスがかかります。特に進むか進まないかがわからない渋滞は、イライラが募りやすいですよね。また、長時間の運転姿勢で体が疲れるため、渋滞を抜けた後でも疲労感が残ることが多いです。
2. 燃料消費が増える
車を使っていると、渋滞の際は頻繁な停車と発進を繰り返すため、通常よりも多くの燃料を消費します。その結果、ガソリン代の増加を招きます。家計への負担も少なくありません。
3. 環境への負荷が増大
渋滞中はエンジンが動き続けるため、無駄な燃料消費とともに二酸化炭素(CO2)の排出量も増えます。CO2は地球温暖化の原因とされており、私たち一人ひとりの渋滞が積み重なることで、環境に与える影響は無視できないものとなります。
解決のヒントは「公共交通の活用」
渋滞の多い時間帯には、できるだけ公共交通の利用を検討してみるのもひとつの方法です。バスや電車、またはシェアライドを利用することで、渋滞の回避ができる場合もありますし、何より自分自身の移動が少しラクになります。
1. 自分の時間を確保できる
バスや電車を利用することで、車の運転から解放され、スマホで読書や仕事、趣味に使える時間が増えます。移動中に自分のやりたいことができるため、移動のストレスも軽減されやすいでしょう。
2. コスト削減につながる
公共交通はマイカーに比べて経済的なことが多く、特に燃料代や駐車場代を削減できるのがメリットです。また、公共交通の定期券を利用することでさらに割引が受けられたり、特定の時間帯に安く利用できるサービスもあります。
3. 環境に優しい移動手段
電車やバスのような公共交通機関は、1人あたりのCO2排出量が少ないため、地球環境への負荷を減らすのに役立ちます。特に多くの人が公共交通を利用するようになると、全体的な車の台数が減少し、渋滞解消にもつながります。
公共交通の利用を習慣にするためのアイデア
公共交通を活用することのメリットは多いですが、普段からマイカーを使い慣れていると、公共交通に切り替えるのが少し面倒に感じるかもしれません。そんな方に向けて、少しずつでも公共交通の利用を習慣にしていくためのコツをいくつかご紹介します。
1. 最寄りのバスや電車の時刻をチェック
まずは、通勤や通学、あるいは買い物など、普段使うバスや電車の時刻を把握することから始めましょう。意外と便利な時間帯に運行していることも多く、スムーズな移動ができるかもしれません。また、時刻表アプリを活用すると、リアルタイムで運行状況がわかり便利です。
2. 少しずつ乗り換えを試す
いきなりすべての移動手段を公共交通に切り替えるのではなく、まずは1週間に1回だけバスや電車を使ってみるなど、少しずつ試してみるのも良い方法です。使い慣れてくると、公共交通の良さや楽しさも感じられるようになります。
3. 自転車との併用もおすすめ
公共交通と自転車を組み合わせて利用するのもおすすめです。駅やバス停まで自転車で行き、そこから目的地まで公共交通を利用すれば、効率よく移動でき、渋滞に巻き込まれることもありません。
渋滞問題の今後と私たちにできること
渋滞問題の解消は、私たち一人ひとりの行動によって少しずつ改善できるかもしれません。最近では、自治体が交通量を分散させるための対策を取ったり、企業がテレワークや時差通勤を奨励したりする動きも増えています。こうした対策とともに、私たちも少しずつマイカー利用から公共交通へと切り替えることが、渋滞解消と社会全体のストレス軽減につながるでしょう。
また、社会全体での渋滞解消が進むことで、CO2排出量の削減や、都市部での交通事故の減少といった多くのメリットが期待されています。小さな行動かもしれませんが、私たちの選択が環境と地域社会に貢献する一歩になるのです。
まとめ
渋滞による時間の損失は、私たちが気づかないうちに積み重なり、年間で数十時間にも上ることがわかりました。長時間の車内での待ち時間は、ストレスや体への負担も大きく、車に依存する生活を見直すきっかけになるかもしれません。
公共交通を上手に利用することで、移動時間を有効活用しながら、環境への配慮や交通渋滞の解消にも貢献できます。今日から少しずつでも「デキるヒト」として、公共交通の活用を意識してみてはいかがでしょうか?