空の渋滞はどうやって解消してるの?

空の渋滞の現状

飛行機の出発や到着が遅れる場合があり、空の渋滞がおこっている可能性があります。
空の渋滞には、天候不良、上空の風の影響、機材の不具合などで、前の便が遅れると、次の便が遅れるという事態が悪くなっていきます。
また、飛行機の便数が増え、日本の空が過密化してきているのも原因となっています。

フローコントロールとは

飛行機は離陸すると、目的地まで着陸ができません。
そのため、地上にいる間は、航空路が混雑しないよう、航空交通管制が離陸の時間を遅らせるなど指示を出します。
これを「フローコントロール」と呼び、混雑が解消されると、離陸時間の指定が取り消されて予定通り離陸できる場合もあります。

航空交通管制は、飛行機が上空にいる場合、速度や高度、飛行経路の指示をする大事な役目です。
フローコントロールを指示された場合でも、原則定刻の搭乗が行われています。
いつでも出発できるように待機し、遅れを最小限にするための準備をしておくと、離陸時間が早まったり、待機が取消にされたりする場合もあり、慌てることなく対応し、離陸先へ移動することが可能です。

空の渋滞対策

新しい航空交通管制システムの導入や滑走路の増設計画が進んでいます。
そして、空域の見直しも進んでいます。

今後の空の渋滞に向けて、「軌道ベース」運用というドラスチックな変革が求められています。
航空機の軌道と四次元的に重ならない軌道を、事前に合意し、これを逸脱しないよう飛行することです。
管制システムと機上システムが協調して作成し、最適な「四次元軌道」に沿って航空機が飛行すれば、空の渋滞は起こらなくなります。

この実現には、精度の高い起動計画と、リアルタイムに更新できる必要があり、軌道計算に必要な変動要素は気象などさまざまなことが考えられます。
AI技術の発展により、膨大な蓄積データから規則性を見つけることができれば、実現の可能性は高い状態です。

2015年からではありますが、全航空機の軌道、と実績や予定、気象との関係性をすべてデータで日々蓄積しています。
このデータは未来へのAIベースの次期管制システムを開発する基盤になるよう考えられています。

空の渋滞は仕方がない

よくアナウンスで、「航空路混雑により、航空交通管制から離陸時間の指定があり、出発が遅れます」など、空の渋滞は仕方がないと思えますが、乗り換えなどがある方は間に合うのか心配になりますね。
いつでも離陸できるように、通常時間に搭乗を行っていますが、それでも会社員にとっては、乗り換えに間に合わなく商談できなくなることも考えられます。
くれぐれも、飛行機時間にぎりぎりに到着し、ひとりのために大勢の方を待たすことがないようにしましょう。

posted at 2022-6-27 Category: 渋滞コラム